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読書メモ♪「くるまの娘」 [本]

初めて読む作家さんです。

2021年に「推し、燃ゆ」で芥川賞を受賞され、
本屋さんで平積みされているその本を見て気になっていたものの
読む機会がないままだったのですが、
発表された次の作品である本作を
本屋さんで拝見したり、新聞で紹介されていたり・・で気になり
お昼休みによく行く本屋さんで購入しました。

「くるまの娘」 (宇佐見りんさん)

CIMG1679.JPG

感想を一言で申しますと、

「切なく、苦しい読書でした」
「この作品が伝えたかった世界観(?)の理解が私には難しかった」

二言になりました。


帯の裏表紙側の紹介文はこんな感じ。

「車で祖母の葬儀に向かう17歳のかんこたち一家。
 思い出の景色や、車中泊の密なる空気が
 家族のままならなさの根源にあるものを
 引きずり出していく。」


物語の舞台は、
世間一般的に言われる「家庭の問題」というものを
すべて集めたんじゃないかと思わせられる状態の家族。

DVの傾向がある父親、
脳梗塞の後遺症を抱えて、アル中ぎみの母親、
そんな両親との生活を見限って家を出た兄、
通学のためという理由で家を出て祖父母の家で暮らしている弟。

そして、主人公かんこは
うつ病を患い、不登校になりがちな生活。


かんこは、父親からキツイことばを浴びせられ、
傷つくことの繰り返しで、
兄や弟に比べて大人で、強い子やな・・という印象でしたけど、
読み進めていくと、
父親、母親の「なんで??」と思ってしまいたくなる言動には、
「理由」というか、「原因」というか、
根っこになるものがあったんやな・・ということとか、
弟には、かんこから言われた、「忘れられない傷ついたことば」があったりして、
お互いに、傷つけたり、傷つけられたりし、
でも、「一晩寝たらなぁなぁになる」ことの繰り返しで、
それが「家族」なのかな・・と。

この作品の描きたいモノ、世界観みたいなものは
分かったような、分からないような・・でしたけど、
1つ1つのエピソードで描かれている気持ちとかは
共感できる部分もありました。

私はもう長いこと一人暮らしなので、長く味わっていない感覚ですが、
家族に対して、
「心の中ではそうは思っていないのに、憎まれ口をたたいてしまった」り、
「素直に謝りたいけど謝れない」とか、
心で思っていることと、出してしまった言葉とは違うということも
あるよねぇということを思い出したりしました。


苦しく、切ない読書でしたけど、
ラストは少し希望が持てる感じなのでしょうか・・。
結局、「救い」は見えなかったような・・。

まぁ、家族の問題は、簡単に解決出来るものではない・・ということでしょうか。

「人を変える」のは難しいし、
ましてや、自分より年齢も経験も重ねている親の考えを変えるのは・・と
私も若いころ何度も思った覚えがあります・・。


<本日のトレーニング>

・ ジョグ 11キロ 

 今日も暑かった・・。
 走りながらも給水していますが、
 戻ってから、やたらと喉がかわき、冷たい飲み物がほしくなります・・。

 午後、隣町にお買い物にいき、
 そのあと、コメダでかき氷♪
 「ミニ」でも巨大で、最後のほうは寒気がするくらいになりますが
 今日はしっかり涼をとることができました(^^)
 暑い時期は何よりのごちそう~~♪


2022-08-07 15:12  nice!(36) 

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