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読書メモ♪「八月の御所グラウンド」 [本]

万城目さんの本を読むのは本当に久しぶり。
ブログを検索した限りでは、2011年以来のようで・・。

今回は、
万城目さんのこの作品が直木賞を受賞されたとのことで
久しぶりに手に取りました。

「八月の御所グラウンド」(万城目学さん)

CIMG2294.JPG

2つの作品がおさめられた1冊。

①「十二月の都大路上下(カケ)ル」
②「八月の御所グラウンド」

どちらも京都が舞台の物語。

①は、毎年12月に都大路で行われる「全国高校女子駅伝」に初参加の高校の
ピンチランナーとして挑む高校一年生女子が主人公の物語。

②は、借金のカタに、早朝の御所グラウンドで行われる
私設(?)野球大会に参加するハメになった大学生が主人公の物語。

どちらも、現在はもう生きておられないはずの過去の人物が登場し、
①では、彼女が走っているときに沿道を並走しており、
②では、伝説の名投手とその仲間と一緒に野球をする・・という・・。

そのあたりの設定は、確か、「プリンセストヨトミ」もそんな感じの設定があったような・・
で、万城目さんらしい作風のような。

個人的には、
①の作品の、「過去の人物」が出てくる理由がもひとつよく分からず、
単に「高校女子駅伝の物語」だけで十分感動的やけどな~という印象。

②のほうは、
過去の人物である「伝説の名投手とその仲間」たちの登場は
「(単純に)野球がしたかった」という、現在ではなんでもないその「望み」は
戦時中では「当たり前のことじゃなかったんだな」と改めて思い知り、
「当たり前のありがたさ」を改めて実感した次第・・。

この本の前に読んだのが「同志少女よ、敵を撃て」で、
私にはかなり「集中して読まないと」という感じの作品だったのに対し、
この「八月の御所グラウンド」は、
往復の通勤電車で1日でサク~~~っと読めてしまうという、
少し軽めな?内容かと。

直木賞受賞作・・としてはちょっと物足りない気がしないでもないですが
サク~~~っと読みやすい中に感動を覚える・・というのは
作りこまれた深い作品なのかも・・と思ったり。
(=「簡単な言葉で分かりやすく伝える」というのは逆に難しい・・
 ということが言いたかった)

ともあれ、久しぶりの万城目ワールド、
ホッコリする作品でした。


<本日のトレーニング>

・ ジョグ 15キロ


2024-04-29 17:46  nice!(30) 

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