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読書メモ♪「同志少女よ、敵を撃て」 [本]

はじめて読む作家さん。

2022年【本屋大賞】受賞作です。

ここ数年の本屋大賞の受賞作は購入して読んでいたのですが
このテの作品は、
武器や軍事作戦の専門用語が分かりにくかったり、
地図や作戦の解説図が欲しい~~、具体的にイメージでけへん~~
という感じで、ついていけないかも・・と思い、
購入はせず、図書館に予約。

ものすごい順番待ち数でしたので、
いつ予約したっけ???と忘れるくらいの時間が経ってようやく・・。

そういう状況のため、貸出の延長は絶対ムリですので
読んでいたほかの本は置いといて、この作品に全力集中しました(^^)

●「同志少女よ、敵を撃て」(逢坂冬馬さん)

CIMG2108.JPG

読み終えて、感想を一言で申しますと、
「読みごたえありました~~。すばらしかった。」

厚さ約3センチある単行本。

本屋大賞のほかに、「第11回 アガサ・クリスティー賞」も受賞されており
巻末には、その賞の「選評」も載っておりまして、
「とても新人の作品とは思えない完成度に感服」との言葉もあり、
私も、新人作家さんなんだ~ということに驚き。

読み進めますと、やはり、
↑ にも書かせていただきましたように、
私自身が、
武器の名前とか、軍事作戦等の専門(?)用語、
そしてそれが具体的にどういう形状・状況なのか・・ということの知識に乏しいため
具体的にイメージしづらく、分かりにくい面もありましたが
それらを差し引いても、おもしろく、すばらしい作品だったと思いました。

あらすじは、表紙見返しによれば
「独ソ戦が激化する1942年、
 モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマの日常は、突如として奪われた。
 急襲したドイツ軍によって、母親エカチェリーナほか村人たちが惨殺されたのだ。
 自らも射殺される寸前、赤軍の女性兵士イリーナに救われる。
 イリーナに『戦いたいか、死にたいか』と問われたセラフィマは
 イリーナが教官を務める訓練学校で一流の狙撃兵になることを決意する。
 母を撃ったドイツ人狙撃兵と、母の遺体と思い出の品を焼き払ったイリーナに
 復讐するために・・・。
 訓練学校で、同じ境遇で家族を喪い、戦うことを選んだ女性狙撃兵たちとともに
 訓練を重ねたセラフィマは、
 やがて独ソ戦の決定的な転換点となるスターリングラードの前線へと向かう。
 おびただしい死の果てに、彼女が目にした『真の敵』とは・・??」

第二次世界大戦下のソ連で、女性が狙撃兵として戦っていたことに驚きましたが、
戦争が終わり、1978年の「後日談」が描かれた「エピローグ」では
「戦争で、狙撃兵として戦ったという過去」は、
男性にとっては「英雄」として扱われることなのに
女性にとっては「差別の対象」となったという事実には
悲しいですが、驚きよりも、ありそうなことだと思えました。

戦争中の、女性(狙撃兵、民間人問わず)に対する扱いも本当にひどいものがあり、
読んでいて胸が痛みました。


この作品、
戦争中の物語ももちろん読みごたえありましたが
戦争が終わって30年ちょっと経った1978年の「エピローグ」が
心温まる内容でもあり、切なくもあり、
この作品をぐっと引き締めているように思いました。

新人作家さんということで、
本作品がデビュー作。
今後発表される作品も楽しみです。


<木曜日(=21日)のトレーニング>

・ オフ


<金曜日(=22日)のトレーニング>

・ オフ


<土曜日(=23日)のトレーニング>

・ オフ


<本日のトレーニング>

・ ジョグ 13キロ 


2024-03-24 12:48  nice!(33) 

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