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読書メモ♪「蜩ノ記」 [本]

初めて読む作家さんです。

だいぶ前、
過去の「直木賞受賞作」をチェックして
「読みたい本リスト」に入れていた時期があり、
そのときにリストアップしていた作品でした。

図書館で見つけましたのでお借りしました。

「蜩ノ記」(葉室麟さん)

CIMG1159.JPG

本当は、
前回の読書メモの「マスカレード・ナイト」よりも
先に読み終わっていたのですが、
「マスカレード・ナイト」が【貸出延長不可】だったため
先にそちらを読み、大急ぎで2度読みもしていたので
(結局3度読みましたが(^^; )
「蜩ノ記」の2度読みが後になりました。


感想を一言で申しますと、
「静かに感動を覚える作品でした」

作品のあらましは、
例によって、帯の紹介文に的確に表現されていましたので
以下、ご紹介。

「心ふるわす、感涙の傑作
 幽閉先でのか家譜編纂と十年後の切腹を命じられた男。
 何を思い、その日に向かって生きるのか?」

「命を区切られたとき、人は何を思い、いかに生きるのか?

 豊後・羽根藩の奥祐筆・檀野庄三郎は、
 城内の刃傷沙汰に及んだ末、からくも切腹を免れたが、
 家老の命により向山村に幽閉中の元郡奉行・戸田秋谷のもとへ遣わされる。
 秋谷は7年前、前藩主の側室と不義密通を犯した廉で、
 家譜編纂と十年後の切腹を命じられていた。
 庄三郎には編纂補助と監視、7年前の事件の真相探求の命が課される。
 だが、向山村に入った庄三郎は秋谷の清廉さに触れ、
 その無実を信じるようになり・・・。
 
 命を区切られた男の気高く凄絶な覚悟を、
 穏やかな山間の風景の中に謳い上げる感涙の時代小説!」


重ねて・・になりますが、
静かな感動を覚える、すばらしい作品でした。

他の小説を読んだときも感じることが多いですが
いつの時代でも、
腹黒く、他人を陥れて自分の私腹を肥やす輩というのは存在し、
清廉潔白に生きているにも関わらず、
かえってそれゆえに陥れられ、
世の中に必要とされるべき人が死ななければならない・・という
理不尽なことってあるよね・・と、改めて思った次第です。


個人的には、
秋谷の息子 郁太郎と、
身分違いではあるけれども親しくしている農民の子 源吉。

この源吉くんが本当にすばらしい子どもで。
妹思いの優しさもさることながら、
世の中に対する物の見方の大きさというか、心の広さというか、
「こんな子が、将来、村の中心になっていったら・・」という少年。

なのに、なのに、
心狭い、プライド高いくせに能力のない武士のつまらないプライドのために
ひどい拷問にかけられ、命を落としてしまうという・・(;;)

源吉くんが死んだという件を読んだとき、
電車の中でしたけど、思わず声が出そうになりました・・。


最後は、
悲しいけれども、前をむいて生きていけそうな、
そんなしめくくり。


難点は、
(私にとっては)ちょっと人物関係が複雑でした。
前藩主や初代藩主、その奥方様たちが
【名前】で書かれている場合と、
【出家後の呼び名(=〇〇院様)】で書かれている場合があり、
「えっと・・、この人は誰やったっけ??」と、
読み終わったページを繰りながら探したり・・でした。

返却期日が迫っていますので、
今、そのあたりを再度確認しつつ2度読み中です(^^;


<本日のトレーニング>

・ 峠走   20キロ

 このコースを【峠走】するのは、たぶん1年ちょっとぶり。
 今年は夏に【坂道ジョグ+山】で走りましたので、
 それ以来の千早赤阪村でした。

 CIMG1186.JPG

 ゆうべはハリ治療の影響もあってか、やたら眠くて
 早く寝たのですけど、そんなに早く起きれず・・。
 以前のような早朝スタートではありませんでしたが
 暑い時期じゃないので、今日くらいの時間でもいいかなと。

 今はみかんの収穫時期のようで、
 収穫作業をされてる様子もお見かけしました。
 
 年間通じてこのコースにはお世話になってきましたが
 紅葉の終わりかけの今の時期もいい雰囲気で
 やっぱりこのコース、好きです(^^)

 
 道路の温度計は、

         上っているとき     下っているとき
 上の温度計      7度          8度
 下の温度計     10度         12度

 
 やっぱり坂道はキツイ・・。
 上りは脚と呼吸がキツイですが
 下りも脚がキツイ・・。
 明日、久しぶりに筋肉痛に見舞われそう・・(^^;


2020-12-06 17:52  nice!(37) 

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