読書メモ♪「静子の日常」 [本]
先週読み終わっていた本ですが・・・。
「直木賞受賞作から新規開拓」シリーズ?でございます。
今回は、初めて読む作家さんでした。
「静子の日常」井上荒野さん
でも、この作品は「直木賞受賞作」ではありません。
この作家さんの別の作品が「直木賞」を受賞されていまして、
それを探すつもりで、
○ックオフの105円コーナーの、この方のところを探したんですけど
その本はなくて、
たまたまこの本が目にとまりました。
裏表紙の紹介文を読みますと、おもしろそうでしたのでお買い上げ♪
感想を一言で申しますと、
『こんなふうに年を取りたい! こんなおばあちゃんになりたい!』
いや~、ワタクシはこの作品、好きです(^^)
内容もよかったですけど、
この作家さんの文章も好きです。
「静子」さんというのは、75歳のおばあちゃん。
息子一家(息子夫婦と孫娘1人)と同居しています。
この一家の出来事メインに、静子さんのまわりで起きる出来事・・
というのが本の内容なので、
いわば「ホームドラマ」なんですが、
おもしろく、考えさせられることもあり、感心したり共感できるところもいっぱいあり・・。
1つ1つの「章」は比較的短くて、
たいていは、静子さん目線で書かれているんですけど、
いくつかが、 息子目線、息子の嫁目線、孫娘目線から書かれている章もあります。
ちなみに、静子さんは、
「おっとりしていて、さっぱりしていて、よけいなことを言わない」人なので、
お嫁さんともうまくいっており、
孫娘からは「おばあちゃんはあなどれない」と一目おかれており、
水泳を習いにいってるフィットネスクラブの顔なじみさんたちからは
「かわいらしいおばあさん」と思われていて人気者。
なので、
嫁VS姑のバトル・・とかはまったく出てきません。
かわいらしくて、上品で、でも(かわいく)ハメをはずすところもあっておかたい人ではなく、
前向きで、
若者にも理解があり、
家族や周りの人の「状態」に敏感に気づいてあげられる人で、
こまやかだけど強い人。
ちょっと危ない方向に進みつつある息子の様子を敏感に感じ取り、
さりげな~~く息子夫婦に(分からないように)働きかけて危機を救ったり、
孫娘の恋にも、さりげな~~~く協力(してると私は思った)したり(^^)
静子さんの「前向き」なところは
いくつもの場面で出てきましたが、
電化製品のことについてなどは
「家電製品を新しくするたびに、豆粒のようなボタンがびっしり増えていることや
取扱い説明書の分厚さに怯んだが、
でも、その説明書は日本語で書かれているのだから、根気さえあれば読み通すことができた。
自分は女-一般的に機械に弱いと言われている-だし、今では老人でもあるけれど
別に猿や蛙というわけではないのだから、
人間が人間のために作った機械を使えないはずはない。」
というのが信条。
すばらしい・・・。
ふき出したのが、
町内会のバス旅行に参加したときに、
ある男性がやたら静子さんに付きまとってきて、
他の女性陣からも遠巻きにされているような感じで。
トイレ休憩で、顔なじみのご近所さんから
「あの人、有名な女たらしなのよ。
町内会の旅行のたびに、女の人に言いよってるの。
ウソばっかり吐いて、あっちにもこっちにもいい顔するからトラブルになったこともあるのよ。」
『まぁ』
呆れたんじゃなく、「感嘆」の『まぁ』で、
静子さん、心の中で
「あれが女たらし。言葉は知ってるけど、実物を見たのは初めてだわ。」
静子さん、かわいらしい(^^)
ちなみに静子さん、
フィットネスクラブで着ている水着は「すみれ色」。
この「すみれ色」っていうのがいいじゃありませんか(^^)
(注)宝塚ファンは、「すみれ」という言葉に弱い(^^; ?
あ~、ほんと、こんなふうな「かわいい&ステキ&パワフルなおばあちゃん」になりたいな♪
でも静子さんの場合、
155センチですから「かわいい」ですけど、
ワタクシは172センチですから、そもそもその段階で「かわいくない」(^^;
(75歳になる頃にはもう少し縮むかもしれませんが、
あまり大きなおばあちゃんって見たことない気が・・(^^; )
お嫁さんもステキな人だし、
出てくる人はみんな「いい人」で、
読んでいてほっこりした気持ちになれました(^^)
この方の作品、他もぜひ読んでみたくなりました(^^)
<本日のトレーニング>
オフ
整骨院にてメンテナンス
75歳のおばあちゃんのお話ですか~。
もしドラマ化されるとしたら、草村礼子さんがはまりそうな人物像ですが、どうでしょう。
by ポッポ (2014-03-19 02:29)
私もこの作家さんは読んだことないです。
なんかほっこりするストーリーやね。
このトシになると、どう老いて、どんな老人になるかは
けっこう現実的な話。
周りから愛される老人になりたいもんですわ(;^_^A
by よーちゃん (2014-03-19 08:09)
とても読みやすそうな本ですね。
あ、取説についての静子さんの信条は耳が痛くも
ありましたけど^^;。
取説を読むのが苦手な私もこういうふうに考えなくっちゃ!
静子さん、「おっとり、さっぱり、よけいなことを言わない人」で
お嫁さんともうまくいってるという設定のようですが、
みっつめの「よけいなことを言わない」っていうのが
なによりのポイントではないかと、
いちおう嫁でもあるハリネズミは思いますね~^m^。
水着のすみれ色に反応してるkeroyonさん、
ご自身のランニングウェアもすみれ色にしてみるのはいかが?^^
by ハリネズミ (2014-03-19 08:46)
おばあちゃん予備軍としては読んでみなくては!
と,調べたら電子化されてたのでkindleで購入しました(^_-)
ご紹介に感謝_(_^_)_です♪ また感想書きますね~。
by liang (2014-03-19 12:52)
読書感想書くのセンスありますよね。
私全然ダメでした(笑
もっと色々なジャンルの本を沢山読んで
人に上手に勧められるようになれればなんて^^;
by 昆野誠吾 (2014-03-19 16:11)
本の表紙やタイトルを拝見して…
『読んでみたい!』って思いました~
ほっこり系の話 好きです~(*´∀`)
by はるゆうなお (2014-03-19 21:52)
みなさま、ご訪問・コメント・niceをありがとうございました!
★ポッポさまへ
75歳のおばあちゃんの日常・・の物語なんて・・と思われるかも・・
なのですが、おもしろくて、ほっこりできる本でした(^^)
草村礼子さん!私もイメージしていました!
★よーちゃんさまへ
初めて読む作家さんでしたが、文章も好みでした(^^)
どう老いて、どんな老人になるか・・。
私みたいな独り者は特に気をつけないと・・と思っています。
「あの人は独り者やからやっぱり勝手気ままでワガママで
困るわ~」みたいな話を聞いたこともありますから・・(^^;
★ハリネズミさまへ
さら~っとすぐに読める本でした(^^)
静子さんにはいくつかの信条があり、どれもカッコよくてステキ
なんです。家電製品やパソコンに果敢に挑戦していく様子は
見習わなくては・・と。
そう、「よけいなことを言わない」っていうのがポイントですよね。
私は「よけいなひと言(ふた言、三言・・)」言いますから(^^;
静子さんは、よけいなことを言わないだけじゃなく、
「自分が解決にかかわっている」を感じさせすらしませんから(^^)
「すみれ色」、先日の「名古屋ウィメンズマラソン」の今年の
「完走Tシャツ」は「すみれ色」でした♪
まだ着ていませんが・・。
マラソンの参加Tシャツ、完走Tシャツを、すぐに練習会等で
着る方もおられてステキだな~と。
私はどうも貧乏性でなかなかモノが捨てられないため、
ふだん使いにしている「練習用Tシャツ」、一定の枚数を使っている
間は、なかなか新しいのをおろす気になれず・・(^^;
すぐにおろして使っておられる方は、「ふだん使い」がどんどん
増えてしまわないのかしら・・と不思議に思っているんですが・・。
(今度どなたかに訊いてみます~)
★liangさまへ
電子書籍、しくみがもひとつ分かっていませんが(^^;
(・・・と言っていたら、静子さんに笑われるかも・・)
便利ですね(^^)
ハラハラドキドキ・・とかは特にない平凡なお話しですが、
文章も好きになりました。
「失恋」したときの「たとえ」が、「あ~~、分かる~~」
という感じでもありました(^^)
liangさまの好みに合いますかどうか・・ですが・・。
★昆野誠吾さまへ
センスありますか??
自分ではよく分からず・・・(^^; ありがとうございます♪
あ、でも、「本」の記録はあくまで自分の「メモ」という
つもりで書いています・・。
本の好みは人さまざまで、みなさんお忙しい中、時間を作って
読むわけですから、好みじゃないものを勧められても・・と
いう気がしますから、原則、「人に勧める」ことはしないことに
してます(^^)
★はるゆうなおさまへ
ハラハラドキドキのお話もいいですが、こういうほっこり系のお話
もいいですよね~。
いや~、ステキなおばあちゃんでした(^^)
こんなおばあちゃんになりたいです♪
by keroyon (2014-03-19 23:13)