読書メモ♪「愛なき世界」上・下 [本]
5月に読み終わっていた本。
何作か読んだことのある三浦しをんさんの作品です。
購入したのは(たぶん)1年以上前。
そろそろ読む本が無くなりそう・・というとき、
お昼休みによく行く本屋さんで平積みされていたのが目にとまり、購入。
「三浦しをんさんの作品だから、よほどのことがなければハズレはなさそう」
という安心感もありました。
結局、これを読む前に、
図書館に予約した本の順番がまわってきたり、
後から購入した本のほうを先に読んだり・・の繰り返しで今に至り、
先月ようやく手に取った次第。
「愛なき世界」(上・下)(三浦しをんさん)
感想を一言で申しますと
『「愛にあふれた作品」だったと思います』
いや~、ステキな作品でした。
裏表紙の「あらすじ」の一部をご紹介しますと
「恋愛・結婚に興味ゼロの大学院生(=植物学を研究)本村紗英に
洋食屋の見習い・藤丸陽太が恋をした。
殺し屋のような風貌の教授、サボテン一筋の後輩男子に囲まれながら
本村は愛しい葉っぱの研究に没頭中。
藤丸の思いは花開くのか。」
タイトルの「愛なき世界」とは、
「思考も感情もなく、したがって【愛】という概念も存在しない【植物の世界】のこと」を
指しているかと。
最初に書きました
(タイトルとは真逆の)「愛にあふれた作品」という感想を持ったのは、
・研究室のメンバーの関係性
殺し屋のような風貌の教授は研究熱心で、学生・院生への指導もこまやかな先生だし、
研究室のメンバーどうしも、ライバルどうしでもありつつ
同じ「植物学」を志す同志で、とにかく「温かな研究室」という印象だったこと。
・洋食屋の大将(=円谷さん)と藤丸君の「師弟関係」も
厳しさもあるけど温かさが感じられるステキな関係で
円谷さんの彼女(花屋の花ちゃん)、商店街の常連さんたちとの関係も
温かさを感じてホッコリすること。
といったことから、
「植物」という「愛」という概念が存在しないものの研究をテーマに
愛にあふれた関係性が描かれた作品だったという印象。
結局、下巻の最後まで、
本村さんは「私は誰にも恋愛感情は持たず、植物の研究に一生を捧げます」
というスタンスを貫き、
藤丸くんは2回告白して2回フラれてしまう・・という状態のままだったけど
オトナな二人はそれで気まずくなるということはないので
物語は完結だけど、二人はこの先・・???
という想像の余地はある感じ。
いや~、しかし、「研究」の世界も大変ですねぇ・・。
研究を志す人全員が、「その道」で生活していけるわけではないという厳しい世界。
自分も、大学時代、一応「卒論」を書いて卒業はしましたが
この作品(こちらは大学院生で博士論文の話ではありますが)のような
大変な実験の日々を過ごしたわけではないですけど
授業、実習、卒論・・とコツコツやりとげた感は今も懐かしい思い出ですし
陸上部での4年間(中学から通算すると10年間)は「やり切った感」があり、
分野は違えど「学生時代に何かに情熱を注いだ」という内容の物語は
清々しさを感じます。
それにしても、三浦しをんさん、すごすぎます・・。
最初に読んだ作品「風が強く吹いている」は箱根駅伝の物語でものすごく感動し、
時折涙が出ましたが(笑えた箇所も多数でしたが)
三浦さんご自身は「走る人」ではないという・・。
「舟を編む」では、「辞書編纂」、
そして今回の作品は「植物学」、
実験の内容とか、遺伝子のこととか、専門的なことがいっぱい出てきましたが
三浦さんご自身が、学生時代にこの分野のお勉強をされていたのではないとしたら
三浦さんの取材・情報収集力はすさまじいものがあるなと感心しきりです。
個人的には、原田マハさんも、
いろんなジャンルの物語を書く方だ・・という印象ですが
三浦さんも同じく、いろいろなジャンル(文武両道(?))を書かれる方だなと
改めて思いました。
また、朝ドラ「らんまん」も植物学のお話なので
ちょうどよい時期に読んだかな~と(^^)
読むのが今になったのも、意味があったのかもしれません(^^)
「愛なき世界」は、(たぶん)まだ、ドラマ化とか映画化とかされていないようですが
ステキなキャラの登場人物ばかりでしたので
ドラマもおもしろいのでは・・と思ってしまいました。
<月曜日(=12日)のトレーニング>
・ オフ
<火曜日(=13日)のトレーニング>
・ オフ
<水曜日(=14日)のトレーニング>
・ オフ
<木曜日(=15日)のトレーニング>
・ ジョグ 8キロ
<金曜日(=16日)のトレーニング>
・ オフ
<本日のトレーニング>
・ マラニック 23.5キロ
(千代田駅 → 天野街道 → 泉が丘緑道 → 自宅)
だいぶ暑くなってきましたので、
キョリが長めのマラニックは先月の山の辺の道以降、しばらくはムリかなと
思いましたが、
この週末はお天気よさそう、鍼の予約等も入れていない・・ということで
がんばって平日より早起きし、千代田駅から天野街道~緑道ラン。
天野街道~泉が丘緑道は、日影は涼しく心地よかったですが
日向はやっぱり暑かった・・。(緑道~自宅までの道も・・)
ペースはめちゃくちゃゆっくりですけど、走り切れましたのでホっ。
千代田駅から天野街道に向かう途中の寺が池公園は
アジサイがきれいで癒されました(^^)
先日、自転車を復活させたので、
緑道まで自転車で行き、緑道~街道を走る・・のがいいかな・・とか思いながら
帰ってきました。