読書メモ♪「たゆたえども沈まず」 [本]
これまでにも何冊か読んだことのある原田マハさんの作品、
少し前、
今回読んだ作品が文庫化されたタイミングだったと思いますが、
お昼休みによく行く本屋さんで、平積みされているのを拝見しました。
文庫本の帯には、
（読書好きとお聞きしたことがある）「北川景子さん 絶賛」といった文字も。
きっと時間がかかるだろう・・と思いつつ、図書館に予約したところ
やはり数百人待ち(^^;
「いつになるか分からないけど気長に」・・と予約しましたが
先日、原田マハさんや他の作家さんの本を図書館に予約するときに
作品を検索していて、
本作品、私が予約した数百人待ちは（発売されたばかりの）文庫本だったようで
単行本ならもう少し空きがありそうな感じ(^^)
で、予約をし直したところ、やはりすぐに連絡が入り、お借りできました。
（ただ、次の予約があるようで、延長は不可ですが・・）
「たゆたえども沈まず」 （原田マハさん）
美術館に勤務された経歴を持つ原田マハさん。
美術とは関係のない題材の作品も読み、そちらもすごくよかったですが、
美術作品を題材にした作品は、
以前読みました「楽園にカンヴァス」に続き２作目。
ワタクシは、
「美術館めぐりが趣味です」・・・と言うほどではありませんが、
国内でもいくつか美術館で鑑賞したり、
海外旅行の際に美術館に立ち寄って、鑑賞することは好きで、
美術品や音楽を題材にした物語も好きですので、
「楽園のカンヴァス」もおもしろく読みましたが、
今回の「たゆたえども・・」も大変おもしろく、さくさくと一気に読めました。
例によって、表紙見返しに貼っていただいている「帯」の紹介文にて
だいたいの内容はお分かりいただけるかと。
「１９世紀末、パリ。
浮世絵を引っ提げて世界に挑んだ画商の林忠正と助手の重吉。
日本に憧れ、自分だけの表現を追い求めるゴッホと孤高の兄を支えたテオ。
四人の魂が共鳴したとき、あの傑作が生まれ落ちた・・・。
原田マハが、ゴッホとともに闘い抜いた新境地、
アート小説の最高峰、ここに誕生！」
物語に登場するフィンセント・ファン・ゴッホは広く知られたあの有名が画家、
その弟のテオ、そして林忠正も実在の人物。
重吉は架空の人物のようで、
原田マハさんが、史実をもとに膨らませて描いたアート小説なのだろうと思われます。
感想を一言で申しますと、
「すばらしかった」です。
フィンセント（＝ゴッホ）とテオの人生は、
読んでいて、
作品を生み出す芸術家の苦しみ、孤独、
その芸術家を支える家族の苦しみ・・のようなものが伝わってきて
こちらまで胸が苦しくなりそう・・・ではありましたが
何とも強いものと言いますか、エネルギーみたいなものを感じ、
読んでいて感動の連続でした。
林忠正さんも、
日本では「国賊」扱いもされたそうですが、
日本を飛び出し、フランスで、日本の美術作品を広めていく信念みたいなものを感じ、
ゴッホ兄弟と忠正＆重吉の４人の関係もすばらしく
ステキな作品だったと思います。
2014年にフランスに行きましたとき、
アルルで、
ゴッホが入院していた病院だった建物や、
ゴッホが描いた「跳ね橋」、
ゴッホが描いた雰囲気がそのまま残るカフェなどを訪れましたので
この作品のアルルでの場面は、何とも親近感を感じました(^^)
（今回の作品を読んで、
２０１４年の、自身のブログの「フランス旅行レポ」を読み返し、
懐かしく思い出していました）
物語のはじめ、
まず、１９６２年のオーヴェール（＝ゴッホが亡くなった村）の場面から始まります。
そこに出てくる日本のゴッホの研究者と
ゴッホと同じ名前のフィンセントというオランダ人。
そのオランダ人は、実はゴッホ兄弟のゆかりの方だと読み進めるにつれて
分かりますが、
この場面のお話は最初のこの場面だけ・・だったことが
個人的には少し残念。
物語の最後に、
最初の章からの繋がりがあるのかしら・・と楽しみに読んでいましたので・・。
ともあれ、本当にステキな作品。
延長はできませんから、今週中にもう一度読み終えようと
今 ２度読み中です。
ストーリーが分かっている分、細かいところを確認しながら読めるので
さらによく分かり、感動が深まります(^^)
もともと本を読むことは好きでしたが、
今は外出は極力自粛していてお出かけ等はできないこともあってか、
本を読むのがこれまで以上に楽しみになっています(^^)
（最近、やや「読書ブログ」のようになっているような・・）
図書館でお借りして読みますと、返却期限がありますから、
購入した本が後回しになっており、
まだ読んでいない本が家に何冊か・・。
それらを読んでいくのも楽しみです(^^)
＜本日のトレーニング＞
・ ジョグ ２０キロ（栂緑道方面）
・ 補強運動
今日も日差しがあり、かなり暖かかったです。
いつもより薄着で走りましたが、それでも暑いくらいでした。
来週火曜日くらいはまた寒くなるとのことですし、
気温の変化が激しいので、体調に気をつけないと・・ですね。
