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読書メモ♪「八朔の雪」 [本]

この作家さんの作品は、
先日、初めて「銀二貫」を読みました。

今回は、シリーズになっている作品で、
まずは第一作めの

「八朔の雪」(=「みをつくし料理帖シリーズ①」)(高田 郁さん)
015.JPG


先日の「銀二貫」のレポにも書かせていただきましたが、
今回のこの「みをつくし料理帖」シリーズは、
母が以前読んですごくよかったらしく、勧めてくれておりましたので
「読みたい本リスト」に入れておりましたが、
シリーズは10冊・・とのこと。

母曰く「すぐ読めるわ」とのことでしたが、
それでも、一応、10冊ありますから、
先に、宝塚バウホール公演で上演された演目の原作で、
読んでみたいと思っていた「銀二貫」から手をつけまして。

「銀二貫」もすごくいい作品でしたので、
今度はこのシリーズを♪・・・・・と、
図書館で、まずは最初の3冊を予約しました。

その第1作目がこの「八朔の雪」・・ということで、
あとで見て分かりやすいように、
冒頭 ↑ のタイトル紹介のところで、
勝手に「みをつくし料理帖シリーズ①」と入れさせていただきました。


感想を一言で申しますと、
『よかった(;;) 鳥肌立ちました・・・ 』


いや~~、よかったです(;;)


「銀二貫」は、返却日までにまだ時間がありましたから
母に訊いてみますと「読みたい」とのことでしたから読んでもらいまして、
返してもらうときに
『よかったでしょ~(^^)?』 と訊きますと、
「みをつくし料理帖シリーズのほうがもっともっとよかった」と言って譲らない(^^;

実際にこの作品を読んでみて、
まぁそう言いたくなるのも分かる気がしましたが(^^)


いわゆる「連作短編集」に入る作品かと思われます。

ワタクシは見ていませんでしたが、
ドラマにもなっていたんですね。

「あらすじ」と言いますか、「場面設定」と言いますか・・をカンタンに紹介しますと、
時は江戸時代、
水害で両親を亡くし天涯孤独の身となった当時8歳の澪は、
大坂一の名店と言われた料理屋「天満一兆庵」の女将、芳に助けられ、
奉公人として勤め始めたが、
澪の天性の味覚を主人の嘉兵衛が認め、
「板場におなごを入れるなんてとんでもない」という周囲の反対を押し切って
澪に料理の修行をさせていく。
澪は厳しい修業に耐え、着実に腕を磨いていくが、火事でお店は消失、
嘉兵衛と芳は澪を連れて、江戸店を任せていた息子の佐兵衛を頼って江戸へ出たが
佐兵衛が吉原通いで散財して店を潰したあげく、行方知れずとなっていることが分かる。
度重なる心労からか、嘉兵衛は「天満一兆庵」の再興を澪と芳に託して亡くなってしまう。
店の再興と佐兵衛の行方探しを託された澪は、慣れない江戸で芳と暮らしていくが、
あるご縁で蕎麦屋「つる家」の主人、種市と出会い、店で働かないかと誘われ、
「つる家」で料理人として生きていく・・。


・・・と、設定はざっくりそんな感じで、
澪は、
江戸と上方との料理、味の違いなどに悩みながらも、
試行錯誤を繰り返しながら、「つるや」の新しい看板料理を次々と作り出していく・・
ということを「物語の中心」におきつつ、
隣人その他さまざまな人との出会い・出来事などがつづられていく物語・・
となっています。


「江戸時代の物語」で、「町人目線」のお話で「連作短編」・・と言えば、
昨年、会社の女役員サマにいただきました「本所 おけら長屋(1~3巻)」(畠山健二さん)
と、雰囲気はまぁ似ている感じです。

どちらも「笑えて、泣けて」、「いいお話」で、
出てくる人はみんな本当いい人ばかりで・・。

違うかな?と思ったのは、
今、第二作を読んでおりますが、
「みをつくし」シリーズのほうは、
「連作短編」ではありますけど、完全な「一話完結タイプ」の物語ではなく、
「大きな流れ」としての「ストーリーが続いていってるところ」・・・でしょうか。

1つ1つは「短編」のようでいて、実は「長編小説」・・・といった感じに
なっているように思います。

そういう「構成」が、個人的には、すばらしい~♪ と思いました(^^)
単なる「短編」が連続した作品だったら、
10冊続くうちに飽きてしまいそうですが、
「長編小説」のように、大きなところでは話が繋がっていってる・・・ということで、
そのあたりが、(母が言っていた)「すぐ読めるわ」という所以でしょうかね。

しかも、第1作目からもう感動(;;)

澪が両親を亡くした水害で、幼馴染の親友とも離れ離れになってしまい、
生死も分からなかったのですが
江戸で、思わぬことから、その消息が分かるのですけど
そこはもう、あまりにすごい「運命」と言いますか、展開にびっくりで
『えぇ~~~っ???!!』 と、電車の中で叫びそうになりました(^^;


そのあたりの「その後」もどうなるのか気になります。


そして、「銀二貫」もそうでしたが、
作者の高田さんはお料理がお好きなようで、
お料理のことが事細かく描写されているのも楽しいです(^^)
(ワタクシはさほど「お料理好き」というわけではありませんが)

そのあたりは、
ワタクシの大好きな「赤毛のアン」シリーズなんかで出てくる「お菓子作り」とか
「手芸」の場面・描写なんかを思い出させるものがあり、
そういう細部のこだわりみたいなところは個人的に好きなもので(^^)


また、
「銀二貫」や「おけら長屋」と違って女性が主役で活躍する物語ですので、
「あさが来た」の雰囲気を思わせるような気がしないでもなく、
そういうところも、読んでいて「痛快」なのかもしれません(^^)

でも、女性主役ということで、
宝塚で上演されることはないと思いますけど、
読んでいて、ご寮さん(=芳)は、「(宝塚歌劇団 もと専科)那なつき」さんのイメージ(^^)
(ドラマは原田美枝子さんだったようで)


今回、さらにびっくりしたのは、
ちょうどこの本を読み始めて2日めに、
先日「金剛山ぐるっとマラニック」をご一緒していただいたRUN友さんから
「八朔の雪 みをつくし料理帖、
 女性料理人のお話ですが、登場する人々がいい人だらけで泣ける~。
 ・・・
 時間があったらぜひ!」
・・・のような感じのメールをいただいたこと(@@)

「感動した一文」も書いてくれていまして、
そこは、まさにワタクシもいいなぁと思った(というか、グサっときた)文章で(^^)


RUN友のRさんも本がお好きで、
本をいただいたり、貸していただいたり、本のお話をしたり・・しますけど(^^)
このメールをくれたRUN友さんとも、以前から、走りにいったときなどに
そう言えば本のお話もしたことがあったな~と。

今回、『今まさに読んでるよ~~』
と返事をしましたら、RUN友さんもびっくりだった様子(^^)
本当、すごい偶然にびっくり(^^)
気が合うね~~(^^)


そんなわけで、このシリーズ、まだまだ続きます(^^)
(次回からは「読書メモ」はサクっと・・の予定)


<本日のトレーニング>

オフ

仕事のあとの予定が長引き、帰りが遅くなりましたのでオフとしました。


2016-04-11 23:05  nice!(47)  コメント(5)  トラックバック(0) 

nice! 47

コメント 5

とし@黒猫

コメントをありがとうございます。
マラソンも、スイミングも、ストイックなスポーツですよ。
そこ、共通点です。
自分に、厳しく、付加を増していく練習メニュー
そのなかに、限界を超えた自分を見たとき、
最高の喜びが、そこにあります。
by とし@黒猫 (2016-04-11 23:59) 

よーちゃん

親子二代で絶賛されたら、これは読んでみんとあかんね(;^_^A
なんせkeroさんが鳥肌たつくらいやし!
by よーちゃん (2016-04-12 07:55) 

liang

ええー「鳥肌」もの? これは読まねば。
ということでkeroさまレビューは後日読みます!
お蕎麦やさん、初出でした?
夏場に打ち水してる所と勘違いしたかも?(^0^;)
by liang (2016-04-12 08:22) 

newton

小生も毎回楽しみにしていて、読み切りました。特に、料理が良いです。小生に才能があれば、作ってみたいです。

by newton (2016-04-12 15:45) 

keroyon

みなさま、ご訪問・コメント・niceをありがとうございました!

★とし@黒猫さまへ
 こちらこそいつもありがとうございます!
 >自分に、厳しく、付加を増していく練習メニュー
 >そのなかに、限界を超えた自分を見たとき、最高の喜びが、そこにあります。
 あ~~、分かります・・。
 今の自分にとっても、そういう中に喜び・楽しみがあります。 

★よーちゃんさまへ
 母とは、本の好みはまったく一緒・・ではないですけど、おおむね
 似ていますので、時には白熱することもありますが、盛り上がります(^^)
 シリーズ1冊目からものすごく感動&鳥肌でしたので、この先の
 展開も楽しみです(^^)
 ドラマも見たかったです~~。

★liangさまへ
 「鳥肌」もの・・は私にとっては・・ですけど(^^;
 シリーズ1冊目からものすごく感動でしたので、この先も楽しみです~。
 ドラマも見たかったです~~。
 お蕎麦屋さん、このコースを走るときにはカメラ等は持たないので
 写真に撮った記憶はなかったですが、夏場のゆるゆるのときに
 撮ったかも??
 ぶっとんでいる可能性もあります、すみません!!

★newtonさまへ
 newtonさまも読まれましたか(^^)!
 ブログはいつもおいしそうな記事ばかりで(^^) とってもグルメな方
 という印象ですから、このシリーズのお料理の描写はことのほか
 楽しく感じられるのではありませんか(^^)
 私はお料理はあまり好きではありませんが(^^; この本を読んで
 いますともっといろいろ作ってみたくなりました(^^)
 物語のほうも、今後の展開が楽しみです(^^)
by keroyon (2016-04-12 23:59) 

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