読書メモ♪「昨夜のカレー、明日のパン」 [本]
初めて読む作家さんでした。
「昨夜(ゆうべ)のカレー、明日のパン」(木皿 泉さん)
この本もたぶん、新聞の「本紹介」の記事で見かけて
「読んでみたい本リスト」に入れており、
図書館に予約しておりました。
2014年の「本屋大賞」の第二位の作品のようです。
木皿 泉(きざら いずみ)さん・・は、ワタクシ今回初めて知った作家さんですが、
本職?は脚本家さんで、
和泉 務(いずみ つとむ)さんと妻鹿 年季子(めが ときこ)さん夫妻の
共作のペンネーム・・とのこと。
感想を一言で申しますと
「心がじんわりと温かくなるような、ステキな作品でした(^^)」
いや~、よかったです。
私は好きです、こういう作品(^^)
言わば「平凡な日常」を描いているんですけど、
でも、
『ありそうでなさそうな』
『日常生活だけど、非現実的な出来事のような』
気がする内容。
8つの短編からなる作品で、
主人公・・と思われる2人(3人とも言えるかも)と、
その人たちを取り巻く人たちが登場・・という感じですので
「連作短編」と言うんでしょうか。
各作品の、「中心」となる人物は変わっていって、
その人たちに「主人公」たちのことを語らせてる・・と言いますか、
その人たちにスポットを当てることで、「主人公」たちのことを描いている・・という感じの作品。
そういった作品の「描き方」は、なんとなく、
少し前に読みました「ホテルローヤル」に似てるような気も。
(「ホテルローヤル」は、「固定の主人公」がいたわけではなかったですけど・・)
「ホテルローヤル」は、
時間がどんどん過去にさかのぼるように、次の作品が続いていっていましたが
この作品は、時間の流れはバラバラで、
今のこと→少し前のこと→だいぶ前のこと→少し前のこと
というような感じで、そこはバラバラ。でも絶妙の順番に思えた感じ。
「心がじんわりと温かくなるような」作品ではありましたが、
内容じたいは決して「明るい状況」ではなくて。
そもそも主人公(と思われる)2人、
ギフ(=義父)と、ヨメのテツコさんですが、
ギフの息子であり、テツコさんのダンナさんである一樹さんは
7年前に25歳の若さで他界しているので、
テツコさんは19歳で結婚して21歳でダンナさんを亡くし・・という設定。
ギフの妻であり、テツコさんの姑であったはずの夕子さんは、
一樹さんが高校生の頃に亡くなっているので、2人が結婚したときにはすでにおられない。
なので、物語の始まりの、短編の1つめの作品では
ギフとテツコさんの2人暮らしの様子が描かれていますが、
「妻に先立たれ、その後、若い息子に先立たれた父親」と
「若くして夫に先立たれた妻」という
世間一般的&ハタから見た勝手な印象的には「決して幸せとは思えない状況」かと。
一樹さんが亡くなって7年経ってる・・という時期の物語で、
(お義母さんが亡くなられているということもあるのかも・・ですけど)
そもそも、今どき、23歳と19歳の若い新婚カップルが
ダンナさんのお父さんと一緒に住むかな~・・・ですし、
その後、ダンナさんが亡くなったあとも、義父と2人、ず~っと一緒に暮らす・・
ということは、ありそうであまりないんじゃないかなぁ・・と思う設定のような・・。
そこから続いていく他の作品に登場する人物も、
このおうちのお隣さんの、一樹さんの幼馴染の女性は
CAだったけど、仕事のストレスか、笑うことができなくなり退職
→実家に戻って引きこもり状態・・・だったり、
この女性の同級生男子の一人に、寺の息子で住職を継いだものの、
バイクの事故で脚を痛め、正座ができなくなったため住職を辞めたり・・・とか、
みんな何かしら「抱えて」生きていて。
誰でもみんな、何かしら悩みとか辛いと思うことを抱えていたり、
1日の大半の時間を、
仕事や家事といったような「好きとか、したいとかいうわけではないけど、
生きていくためにはしないといけない」ことに使ったり・・というように、
人生はもしかしたら、そういうふうにして過ごす時間のほうが長いのかも・・
と思ったりもしますけど、
そういうふうに過ごす時間の中でも、
『悪いことばかりじゃないな』 とか
『こういう時間も実は幸せなのかも』 とか思えることも実はたくさんあるのかも・・
という気持ちになれた本でした。
とにかく、登場する人たちがみんな、いい人ばかり・・と言いますか、
人がよすぎて・・という人も多く、
そういうところが「ほっこり」感を出しているのかも(^^)
ワタクシ個人的には、
一樹さんのお母さんの夕子さんが中心の物語、
タイトルも、ずばり、「夕子」の章がいちばん好きかなぁと(^^)
お義父さんと結婚したいきさつも分かりますし、
若くして亡くなられたけれど、幸せな時間を過ごされたことも伝わってくる内容でした。
また、お勤めしていたときの内容は、
ワタクシが就職したての頃の会社の状況と似ていて、
まだ、「パソコンがないと仕事になら~ん」ということになる前の事務仕事のこととか
会社での人間関係など、
懐かしいなぁとか、分かる分かる・・とか思える内容で(^^)
今回、図書館で借りた本ですが、
手元に置いて、疲れたときに読みたいなぁ・・と思えた本でした(^^)
* 明日、更新をお休みさせていただきます m(_ _)m
<本日のトレーニング>
・ ジョグ 10キロ
・ エクササイズ(腹筋、腕)
また冬に逆戻りしたような空気でした。
走るにはちょうどいいような気がしますが、今日はちょっと風が強かったので
向かい風になるときが進みにくかったです・・。
でも、ここでこういうときに走っていますと、
大会で少々風が強くても 『どうってことない(^^)』 と思えますので(^^)
知らなかった!
でもタイトルも装丁もいいですね。
一言感想だけ読んで、amazonで電子書籍あったのでポチリました♡
読後にまたkeroさまレビューを読みに来ます(^O^)/
by liang (2016-03-11 07:06)
私もこの作家さんは知らないなぁ。
手元に置いときたくなるんやから、きっと
いい感じなんでしょうねー(^-^)
by よーちゃん (2016-03-11 08:08)
昨日のグリーンカレー、今朝の食パンやな!。
事務仕事が帳簿に手書きの時代なんか、
今からは考えられんわ~~。
それがワープロ入ってきて、パソコン導入。
会社に一台だったのが、いまや各デスクに一台やで!。
自宅に帰ってもマイパソコンあるで!。
それどころか、肌身離さずスマホあるで!。
この20年ぐらいでしょうかしら?、
時代が一気に進みすぎた感があるわ。
確定申告、終わったどー!。提出してきたどー!。
毎年、もっと早くやれよ!と思うわ。
出来ないのが大和高田民なのよ。
税務署前大渋滞!。入ったら60人待ち!。
グヘェッ!。
おもむろに紙袋から領収書の束を取り出して
電卓叩き出す人出現!。勇者やで!。
今年も安定の大赤字でバンバンザイ!。
買う金がないので
図書館に9.800円の本の問い合わせをしたが、
「わかりません」と答えられる。
なんでや!大和高田市の写真集ではないか!、
購入するか、しないかぐらいはわからんか?。
これが大和高田クオリティー!。
by 裏・市長 (2016-03-11 08:53)
私も、すぐに電子書籍を検索したらあったので即買しました!
なので、keroyonさんのレビューは読まずにとっておきます。
以前に紹介してくださった静子おばあちゃんのホッコリのお話大好きです~。
by ポッポ (2016-03-11 13:05)
みなさま、ご訪問・コメント・niceをありがとうございました!
★liangさまへ
表紙もかわいいですよね(^^)
何ともじんわりと心に残る作品でした(^^)
電子書籍購入って思い立って即・・という感じでいいですね(^^)
★よーちゃんさまへ
私も初めて知る作家さんでした。
まさかご夫婦2人のペンネームとは(^^)
じんわりと心に残るステキな作品でした~。
★裏・市長さまへ
本当(^^; 前日はグリーンカレーでしたね(^^;
事務仕事にパソコンをほとんど使わず時代があったなんて
本当、ウソのようです・・。
「ワープロ」もありましたね・・(^^; 懐かしい・・・。
おっしゃるとおり、パソコンも、今は一人一台、自宅にもありますし、
スマホなんて「動くパソコン」状態ですもんね・・。
本当、ものすごい勢いで進みましたよね・・。
確定申告、大詰め・・という感じでしょうか・・。
速めに・・とは思うものの、年に一度・・という「不慣れな」作業は
ついつい後回しにしたくなりますよね・・。
無事に終了、お疲れ様でした~。
★ポッポさまへ
電子書式は本をネットで購入よりも早く手に入るんですね~。
「静子の日常」もいいお話でしたね~(^^)
私も好きです。でも母のところから戻ってこないです(^^;
気に入ったのか、まだ読んでないのかは分かりませんが・・(^^;
by keroyon (2016-03-12 19:07)