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読書メモ♪「光のとこにいてね」 [本]

初めて読む作家さんです。

仕事帰りにちょくちょく立ち寄る高島屋の本屋さん(丸善さん)で
平積みされているのを見て、読んでみたいと思いました。


●「光のとこにいてね」(一穂ミチさん)

CIMG1781.JPG

感想を一言で申しますと、
「少し切ない、心に沁みる作品でした。
 ラストシーンは、このあとどうなるんだろう・・と続きが気になります。」

・・・2文になりました。


表紙の帯には、
「二人が出会ったたった一つの運命。
 切なくも美しい四半世紀の愛の物語」とありますが、
この【二人】は男女ではなく、
小学校時代に出会った2人の女性。

裏表紙側の帯で、あらすじが分かるかと。

「古びた団地の片隅で彼女と出会った。
 彼女と私はなにもかもが違った。
 着るものも食べるものも住む世界も。
 でもなぜか、彼女が笑うと私も笑顔になれた。
 彼女が泣くと私も悲しくなった。
 
 彼女に惹かれたその日から、残酷な現実も平気だと思えた。
 ずっと一緒にはいられないと分かっていながら
 一瞬の幸せが永遠となることを祈った。

 どうして彼女しかダメなんだろう。
 どうして彼女とかじゃないと私は幸せじゃないんだろう・・・。」


物語の進み方は
2月に読みました「本屋さんのダイアナ」と似ています。

作品の「W主役」といえる2人の女性が、
章ごとに、それぞれの目線から語られる形式の物語。
(「汝、星のごとく」もそうでした。)


2人の女性のそれぞれの家庭環境の設定も
「本屋さんのダイアナ」と似ていて
1人は、両親健在で経済的に恵まれた家庭、
もう1人は、母子家庭で経済的にも余裕のない家庭
・・となっています。

「本屋さんのダイアナ」では、
2人の少女とも、家庭環境は ↑ ですが、
それぞれの両親、母は、2人の少女への愛があふれている設定なのですが、
今回の「光のとこにいてね」では
2人とも、両親、母の愛が感じられない家庭で育っているという設定。

そのあたりも、今回の作品が切なく感じる理由かと思います。


ラストは・・・、
個人的にはちょっとショックな展開で・・。
これはハッピーエンドなんだろうか、
2人にとって幸せなんだあろうか・・と、
この続きが気になる締めくくりでした。


ともあれ、物語に引き込まれる作品で、「第168回 直木賞候補作」も納得、
読みごたえがありました。


<本日のトレーニング>

・ オフ


2023-03-26 19:02  nice!(30) 

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