SSブログ

読書メモ♪「狗賓童子の島」 [本]

初めて読む作家さんでした。

「狗賓童子の島」 (飯嶋和一さん)

004.JPG

新聞の「読書」のページか何かで拝見し、
「読みたい本リスト」に入れておりました。
以前、図書館で予約しようとしたときは、何人かが予約されていて・・でしたが
今回は大丈夫でした。
同じ記事を読んだ人が予約されるんでしょうか(^^;
ちょくちょくそういうことがありますので・・(^^;


感想を一言で申しますと、
『一言で言えないけど、よかった(;;) 』

ハードカバー、555ページの大作ですので、
「あらすじ」も「感想」も、一言ではまとめきれませんが、
『静かな感動』を覚える本でした。


幕末~明治のお話。

ワタクシ、この時代のお話は、
小説、大河ドラマ、宝塚歌劇の演目・・でも好きですけど、
この本の内容は、
これまで、そういったもので知った内容とはぜんぜん違った感じ。
「幕末」の、また違った一面を見れた気がします。


題材は、「大塩平八郎の乱」とそれに関わった人のその後・・と言えるでしょうか。

「大塩平八郎の乱」って、学生時代に日本史で出てきましたが、
詳細までは覚えていませんでした・・(^^;

あらすじは、
「大塩平八郎の乱に加わった西村履三郎の息子・常太郎が、
 9年後、15歳になるのを待って、父親の犯した罪のために隠岐の『島後』に流罪される。

 『島後』の民は、何事も、本土から距離を置かれた『離島』という環境ゆえか、
 (この本の印象では)政治に対する意識は高く、
 すでに9年も経っているにも関わらず 『大塩平八郎の乱』 と、
 河内随一と言われた大庄屋だった西村履三郎が
 何もかも捨ててそれに加わったことを 『島後』のみなさんはちゃんと知っていて、
 その息子である常太郎を丁寧に迎え、受け入れる。

 『常太郎の成長過程をつづる物語』・・・を通して、
 この時代に起きた疫病とのたたかいや、
 幕末の(幕府の腐敗による)島後の混乱 などが描かれた物語」
という感じかと。


常太郎は、「大塩平八郎の乱」当時はまだ6歳。
自分は何の罪もないけれど15歳までは大坂で謹慎、
15歳になったらどこかの島へ流罪されることが決まっていた少年で、
何の罪もないのにそんな目にあわされているにも関わらず、
素直でまっすぐな人で。
 
『島後』では、流人を受け入れる体制ができているということもあるけれど、 
「身元引受人」のような役目の人たちはじめ、みなさんに慕われ、
成長の手助けをしてもらっていきます。

常太郎の実家では、もともと、
「畑仕事が一人前にできて初めて跡取りになれる。
 たとえ男子がいても、その『試験』に合格できなければ、よそから養子を迎える」
という習わしだったことから、
志願して稲作にも取り組んだり、
「身元引受人」の人の勧めもあって、医師のもとで学び、自分も医師になり、
島後の島民の命を救っていきます。


「稲作に取り組む場面」では
農業が、最初の「土つくり」の段階からの、地道で丁寧な仕事が大事なのか・・が
よく分かるエピソードが出てきて感動しました。
だいぶ前、万城目学さんのエッセーでもそのような内容のことが書かれていて
印象に残っていますが、
農業はもちろんのこと、何事もすべて、
「基本」「地道な作業」の繰り返しが結果に結びつくんやな・・と改めて実感します。
(今、オリンピック選手の皆さんや、イチロー選手の活躍を見てもそう思います)


「疫病とのたたかい」が描かれた場面では、
「仁」でも「コロリ」のことが出てきましたが、
島の、心ある医師たちの「学びの姿勢」とか、
「種痘」などの新しいことの試みとか、かなりリアルに・・。


「幕末の隠岐の動乱」では、
もともと本土から離れている離島であり、
松江藩の支配にありましたけど、「いざというときに守ってくれないのは分かっている」という
これまでの苦い経験からか、
「自分たちのことは自分たちで」という意識が高かったようですが、
幕末~明治にかけては、幕府がすでに機能しておらず、
その後、新政府もまだしっかり確立されておらず・・という状況の中、
「はっきりしない決定事項」に翻弄されて、島民の命を奪う事件も起き・・。


そのような感じでこの時代のできごとが描かれていて、
大坂での「大塩平八郎の乱」、隠岐の島後、それ以外の地域のことにも触れながら
民のことを少しも考えないで、年貢を取り立てることばかり考えている役人も出てはきますが、
民のこと、島のことを考えて尽くす庄屋の方々には心打たれました。

男性の登場人物が多い中、農民の妻のお初さん、
私はこの方がいちばん好きでした。

昔ながらの生活を守り、地道にこつこつと、
出しゃばらないけど、気持ちは誰よりも温かい女性で。


地味な内容のようでいて、
幕末史がしっかりずっしり描かれていて、
それぞれの人の「生き様」のようなものも描かれた、よみごたえのある内容でした(^^)

隠岐は行ったことがありませんが、
「大塩平八郎の乱」のところでは、大阪府内の地名や
大和川のつけかえのことなど、
慣れ親しんだ地名が出てきたことも私にとっては読みやすく(^^)


現在、他の本と並行読みしながら「二度読み」中。

個人的には、「恋愛モノ」よりも、
こういった感じの「幕末モノ」「時代モノ」のお話のほうが性に合ってる気が(^^;


<本日のトレーニング>

・ なわとび  二重跳び 110回♪

・ ウォーキング  10.1キロ
 
・ ランジ2セット×2回

・ エクササイズ(腹筋、背筋、腕、体幹メニュー)


今日も、最高気温などは高かったかも・・ですが、
カラっとしていて湿度は低そうで、体はラクでした(^^)

朝は風がひんやり心地よく、
ウォーキングだったら大汗はかかずに済みそう・・と思い、
タオルハンカチは持っていかなかったほど。


二重跳びは、今日も連続で110まで。
それ以上はキツくて・・・。

今朝は、新聞配達の方がちょうどいらしてましたけど、
気にせずに跳びました(^^;


「ほうれんそうのオバチャン」ご夫妻とだいたいいつもの場所ですれ違い。

5時半くらいに日が射してきましたが、風は気持ちがいい(^^)

でも、いつものウォーキングのオバチャンは
運河の対岸と、桜のトンネルのところでお会いしましたが、
桜のトンネルのところで再会しましたときに、
「こっちは暑いねぇ、あっち(運河の対岸)がいいねぇ」 と言いつつ、
汗をふきふきすれ違い・・。

そうですか(^^; ???

ワタクシは、「こっち」のほうが涼しいと思うんですが・・。
なのでいつも、日が当たって暑くなりそうな対岸のほうを先に行くようにしているんですけど・・。
(ランのときも)

人の感覚はいろいろやな~と実感(^^;


今日も、プールの裏あたりで母と会いました。
(「塩レモン飴」をもらった)

『昨日、暑かったけど、あのあと大丈夫やった? しんどくならへんかった?』
「よく寝たわ~(^^) 朝までぐっすり。
 ゆうべは阪神がもう~~~、負けるか思てひやひやして~。
 どうにか勝って、そのあとぐっすり寝れたわ」

・・・・・よかったね(^^;

心配することはなさそうでした(^^;

そして、世間はオリンピックですが、いつも通り、阪神戦を見ていたようでした(^^;
(まぁ、ワタクシの「マイペース」も母ゆずりか・・)


タイムはそろそろ頭打ち・・と思っていますが、
今朝も、カラっとしていて最近の中では暑さはマシに思いましたら32分台に突入。

昨日、1時間33分19秒
本日、1時間32分57秒 平均ペース キロ9分14秒でした。

・・・でも、今日は、高石の消防署のところと、帰りの公園出口のところの信号で
だいぶ長く走ってしまいましたので(^^; ちょっと「ズル」かもしれません。


2016-08-11 21:00  nice!(58)  コメント(6)  トラックバック(0) 

nice! 58

コメント 6

JUN

やはり関西の方はオリンピックより地元の阪神ってすごい郷土愛ですよね。私は昨晩もTVの前で朝までうたた寝しながら五輪観戦でしたww
by JUN (2016-08-12 00:26) 

liang

どこかで書評をチラ読みした記憶はありますが
完全にスルーしてました。時代小説になかなか手が出ないんですが
keroさまのレビューを(斜め)読みして興味が沸いてきました。
とはいえ、大作なので、とりあえずメモ!(._.)φいずれ、そのうちに~。
by liang (2016-08-12 01:08) 

ポッポ

タイトル読めないですー。表紙からして難しい。
うちも中継が入れば日ハム戦見てますよ。ただ、高校野球がちょっと影うすになっちゃってるかな。やっぱり4年に一度の一流アスリートの戦いに夢中です。
by ポッポ (2016-08-12 01:33) 

よーちゃん

今夜は阪神が勝って、3位のDeNAが負けて4ゲーム差!
あと1か月ほどでこの差がどうなっているか・・・?!
by よーちゃん (2016-08-12 21:07) 

裏・市長

一言で申しますと、 一言で言えないけど(笑)。

もう、訳わかんない!。
暑さのせい?とりあえずよかったのね。

関西人は阪神、甲子園、オリンピックと
応援に忙しい夏やなぁ。
近所の奥さんはオリンピxチュク中継を
リアルタイムで見て、応援しないといけない、らしい。

そんなモン、あくる日のニュースで記録だけ
まとめて見たらいいじゃん?と言ったら、
それは間違ってるらしい。
テレビの前で応援して一体感を楽しむそうだ。
おかげでずっと寝不足。

選手も大変やで、こんな片田舎の
顔も知らない主婦にまでプレッシャーかけられて・・・。
同情するわ・・・。

ボクは全然、見ていないのだが、
メダルを取る度に、毎日新聞から
速報メールが届いてうっとーしいぞ!。

今日も順調にアメの回収、ご苦労さまでした。
by 裏・市長 (2016-08-12 21:22) 

keroyon

みなさま、ご訪問・コメント・niceをありがとうございました!

★JUNさまへ
 オリンピック期間中って、ふだんは見ない競技もテレビで見入って
 しまいますが、それでも私は最近は、あまり興味のない競技は
 見ないですかね・・。ダイジェストを見るだけで・・。
 リアルタイムで放送されてる時間帯もありますけど・・。
 母はさらに徹底してる感じです(^^;

★liangさまへ
 やはり、書評を見られたことがありますか。
 最初、図書館で予約しましたときは何人か順番待ちでしたから・・。
 私はどちらかと言えば時代小説が好きです~(^^)
 二度読みしながら、改めて「静かな感動」に浸っております(^^)

★ポッポさまへ
 タイトル、写真では見えにくいですが、ふりがなも付けてくれて
 います(^^; 「ぐひんどうじのしま」。
 北海道の方はやはり日ハム愛にあふれていますね(^^)
 そう、、高校野球。オリンピックの年の夏の甲子園はどうしても
 影が薄くなってしまいますよね・・。
 新聞のスポーツ面の場所も少なくなるでしょうし・・。
 かわいそうですけど仕方ないですよね・・。

★よーちゃんさまへ
 けっこう接戦なんですよね?
 また母に聞いておきます(^^;

★裏・市長さまへ
 一言で言えない一言感想(^^;
 最近多いです(^^;

 オリンピックの年は、関西人は忙しいですね(^^;
 甲子園がすっかり影が薄くって気の毒な気がしますが・・。
 オリンピック、できればいろいろ見たいですけど、私は今は
 生活リズムを崩してまで・・という感じ(^^;
 時間が合えば見て、それ以外はダイジェスト・・です。
 明日の夜の女子マラソンは生で観るかどうか悩み中です(^^;
by keroyon (2016-08-13 07:38) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証: 下の画像に表示されている文字を入力してください。

 

このブログの更新情報が届きます

すでにブログをお持ちの方は[こちら]