SSブログ

読書メモ♪「BT ’63」 [本]

この方の作品の読破にむけて、
○ックオフで見つけたら購入し、読んでおりますが、
売れっ子作家さんでいらっしゃいますので、
新しい本もどんどん出ていますから追いつくのはかなり厳しいかも・・(^^;

今回は、
001.JPG

「BT ’63」(上・下) ( 池井戸潤さん)

以前から、
タイトルの「BT」ってなんじゃ??と思っておりましたが、
「Bonnet Truck」、
(車の)トラックのことでした。


感想を一言で申しますと、
『これまで読んだ作品と雰囲気が違う。』


『雰囲気が違う』・・・と言いますか、
これまで読んだ作品に出てきた内容?がすべて盛り込まれていて
それゆえに雰囲気が違う・・とでも言いましょうか。

これまで読みました作品に出てきました内容というか、テーマというか・・は、
・銀行の話
・企業の話
・家族、家族の絆みたいなもの
・恋愛
・ミステリー
これらが全部含まれているような感じ?

その上さらに、
・SF?っぽい
・仕事で心を病み退職し、奥さんとも離婚・・という、最近よくありそうなお話
・DV&ギャンブル男とその男から逃げる女性と幼い女の子
・ヤクザ?というかダークな世界の人たち
というような内容が加わっています・・。


面白いのは面白かったですけど、
とにかく、やたらと人が死にますし、
それも、かなり強烈な殺され方をして・・みたいな感じで
そういう「血なまぐさい」のがニガテなワタクシは
(なので刑事モノなどは読まない、ドラマも見ない)
ちょっとしんどく・・。


また、
「DV&ギャンブル男・・云々」については、
妻と幼い娘に暴力をふるうわ、
仕事もしないくせにギャンブルで借金を作るわ、
その借金返済や遊ぶお金は、妻が働いて必死で貯めたお金を巻き上げるわ、
とにかく最低な男で、
この最低男から逃げようとする母娘を、主人公のお父さんが守ってあげようとし、
この人の行動は感動なんですけど、
いかんせん、↑ の最低男が登場する場面は、
『腹が立つ』とか『許せない』とか言うよりも、
そういった内容の話は、個人的にちょっと心が痛く、読むのが息苦しい・・。

また、↑ DV男から逃げようとしていた女性の結末?があまりにも切なくて
電車の中でも泣けてきましたし、
ちょっとしんどすぎました・・。


・・・と言った感じで、
面白くはありましたが、
ワタクシにとってはちょっと「読むのがしんどい」内容が多かったかなと。


SFっぽく感じたというのは、
「タイムスリップ」と言いますか、
「実際に過去に行く」わけではないですけど、
「過去の様子がリアルに見える」ということが起こり、
そういったところがSFっぽいなと。


これまでの池井戸さんの小説で、
「企業モノ」とか「銀行モノ」のお話なども、
一応「小説」ですから、
「現実にはこううまくいかないんじゃ??」というような感じの「ありえない」内容も
なくはなかったですが、
それでも、タイムスリップとかそういった意味での「ありえない」ことはなくて。

今回は、その「タイムスリップ」の時点で、
「現実にはありえない」雰囲気のお話になっているように思って
いつもとかなり雰囲気が違うように思えました。

まぁ池井戸さんも、
これまでにたくさん作品を出してこられていますから、
読者の求めるモノもだんだん高度になってきているでしょうし、
ご自身が目指すところもそうなんやろな~とは思うのですが、
ワタクシ個人的には、
現実的な内容に近い「企業モノ」が好きですね。


そんなわけで、
池井戸さん作品を好きな順に並べましたら、
「空飛ぶタイヤ」
「下町ロケット」
「鉄の骨」
が、やっぱりワタクシにとっては(今のところ)不動のトップ3です(^^)


本の好みは本当に人それぞれですから、そんへんは何とも言えませんし、
自分が読んだモノを特にお勧めしたり・・はしませんが、
もしもお友達に
「池井戸さんの本をいっぺん読んでみたいけど、まずはどれがいいと思う?」
と訊かれましたら、
今回の「BT’63」よりは、
ワタクシの「トップ3」の本をお勧めしたいなぁと思います。

・・・・・というのが、今回の本の感想・・の結論でしょうか(^^)

ともあれ、今月も、どうにか2冊はクリア(^^)


<本日のトレーニング>

オフ


2015-03-30 21:00  nice!(59)  コメント(7)  トラックバック(0) 

nice! 59

コメント 7

JUN

な、なんと!そんな内容なんっすねww
今までの路線とはかなりかけ離れてますね。
でも新しい分野にも挑戦しなければってとこなんでしょうね。
by JUN (2015-03-30 22:26) 

ハリネズミ

読書のほうもキチンと2冊読破^^。
今回お読みになった小説は
うかがってるだけでもかなりヘビーな内容のようですね。
やたらと人が死ぬ、
しかも自然死ではなく殺されて・・・・というのは
私もちょっとって思いますね^^;。
作家さん的にはマンネリ打破のためにもいろんなタイプの
お話を編み出すことも必要でしょうけど、
読者的にはそこそこ期待どおりの路線であってほしいような。
by ハリネズミ (2015-03-31 07:15) 

liang

じゃあとりあえず「鉄の骨」を読んでみます。
私の中では今のところ「下町ロケット」が1位です。
花咲舞ちゃんシリーズも好きです。
by liang (2015-03-31 08:03) 

よーちゃん

かなりきっつい内容ですなー。
作家さんも色んな作品書かんとあかんし、
大変やなーという実感(;^_^A
by よーちゃん (2015-03-31 08:16) 

ポッポ

パッと見、「T」が「L」に見えて、な、な、なんてタイトル!!と驚きました。そうですか、トラックですかぁ。
これまでと作風が違うと、間違えて買ったかな?と思うことがありますよね。大好きな高村薫さんの本なのに、あまりにも作風が違う!と思ったところ栗本薫さんだった...ということがあります。これはマジ間違い。
by ポッポ (2015-03-31 11:40) 

prin4795

はじめまして、読書感想をと、思って始めたblogですが、
もはや、
感想かけなくて、
方向が違ってます。
読書メモというところが、奥ゆかしいですね。

本は、活字病だから、読んでますが。
池井戸潤

知らなかったなあ[涙]この本は!
ほとんど読んでますが

これは、別にいいかもですね。
by prin4795 (2015-03-31 20:54) 

keroyon

みなさま、ご訪問・コメント・niceをありがとうございました!

★JUNさまへ
 けっこう強烈な内容だと思いました・・。
 池井戸さんファンで、これまでたくさん作品を読んでいる方なら
 違った雰囲気の作品で新鮮かもしれません(^^)
 私も「新鮮」でしたが、ニガテな内容だっただけで(^^)
 作家さんは新しい分野にも挑戦していかないと・・で大変ですね・・。

★ハリネズミさまへ
 2冊クリアでしたが、上下になった本でしたので、読書メモは1回に(^^)
 今回のは私にはけっこう強烈な内容でした・・。
 池井戸さんは、現実にありそうな企業モノ・・というイメージでしたが
 少し前に読みました「ようこそ我が家へ」(今度ドラマになるんです
 よね?)なども、ミステリーの度合いが高いような・・。
 今回のは、えぐい殺され方の殺人・・などが出てきて、東野圭吾さんの
 殺人事件モノ?みたいな感じもしました・・。
 作家さんも新しいことに挑戦していかないといけませんし、
 大変ですよね・・。

★liangさまへ
 「鉄の骨」はまだでしたか(^^)
 ゼネコンのお話でなかなかよかったです(^^)
 「下町ロケット」、いいですよね~。
 私は最初に読んだのが「空飛ぶタイヤ」でしたので、そちらが1位
 ですが「下町・・」を先に読んでいたら、そちらだったかも・・です。
 「ルーズヴェルトゲーム」も好きですが、これは私には珍しく、
 原作よりもドラマのほうが好きなので、トップ3からはずれました。

★よーちゃんさまへ
 私にはかなり強烈な内容でした・・。
 池井戸さんはどんどん作品を書いておられますし、いろいろ挑戦して
 おられるんでしょうね。新しいものを作り出すって大変だろうと思います・・。

★ポッポさまへ
 これまでの作品に出てきたことがある内容・・なのですが、
 それらがすべて盛り込まれているような感じだと、それはそれで
 まったく違った作品に思えるみたいで・・(^^;
 あ、私、「BL」の意味が分からず(^^;  なるほど・・。
 それは「なんてタイトル!!」と驚きますよね(^^;
 高村薫さん、栗本薫さん、どちらも読んだことがないです。
 探してみます(^^)

★prin4795さまへ
 はじめまして・・、コメントありがとうございました!
 池井戸さん、次々と作品を出されているようですもんね・・。
 追いつかないです・・。
 この本、prin4795さまにコメントいただいてから改めて確認しますと、
 それほど最近でもなさそうで、「空飛ぶタイヤ」よりも前のようです・・。
 そうなりますと、私が今回の記事に書かせていただいたように
 「新しい分野に挑戦した結果の作品」というわけではないですよね(^^;
 当ブログは、「ランニング」の内容をメインに、その他の趣味のこと
 などにも触れさせていただいていますが、本のことについては
 だいぶ前にある方から、「本の批判なんて自分にはできません。」
 みたいに言われたことがあり・・。
 「批判」をしているつもりはなかったのですが・・。
 ブログに書くというのは難しいなぁと思った出来事でもありました。
 また、本の好みは人それぞれなので「おすすめです!」という
 書き方もしたくない・・と思い、あくまで「自分の読書記録です」という
 スタンスを・・ということから「読書メモ」という感じにさせて
 いただいています(^^)
 prin4795さまの読書記録も参考にさせていただきたいので
 拝見させていただきます(^^)
by keroyon (2015-03-31 22:49) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証: 下の画像に表示されている文字を入力してください。

 

このブログの更新情報が届きます

すでにブログをお持ちの方は[こちら]