SSブログ

読書メモ♪「天璋院篤姫」 [本]

ワタクシ、
2006年の「功名が辻」から、
NHKの大河ドラマをずっと見ております。

「功名が辻」は、
仲間由紀恵さん、上川隆也さんのファンだった・・ということではなく、
この放送が始まる時点ですでに、
翌2007年の大河ドラマが「風林火山」、「主演:内野聖陽さん」と決まっており、
内野さん大好きなワタクシは『これは見なくては!』と。

それで、『1つ前のんから見て、「1年間通して見る」習慣をつけたほうがいいかな~』
と思ったのがきっかけ。

でも後から思えば、
ドラマとしては、ワタクシは、
「風林火山」よりも「功名が辻」のほうが好きでしたが・・。


早いもので、
来週最終回の2014年の大河ドラマ「軍士官兵衛」で9作目になります。


その中で、いちばん好きだったのは、
やっぱり2008年の「篤姫」ですね。

原作本は上下2巻でそんなに長くないですし、
『一度読んでおかなくては』と思いつつ、つい後回しに(^^;

001.JPG
「天璋院篤姫」(宮尾登美子さん)


大河ドラマの内容が、
原作とはちょっとかけ離れたふうにアレンジされている・・ということのは
ドラマを見ていた当時にネットの情報か何かで読みましたが、
原作本を読みますと、確かにそんな感じでした。

大きな「違い」の1つは、
小松帯刀さんとの関係でしょうか。

原作本ではまったく出てきませんでした(^^;

ドラマでは、「準主役」か・・とも言うべき扱いの人物で、
薩摩での「幼友達」時代では、
於一(のちの篤姫→天璋院)が斉彬の養女になる直前に、
尚五郎さん(のちの小松帯刀)が於一の父上に
「於一さまと結婚させて下さい」とお願いに行くシーンなどは感動でした。

原作によりますと、
篤姫は西郷さんたちとも、ドラマのような付き合いはなかったみたいですし。


江戸城に入ってからのことにしても、
水戸のご老公は大奥の女性たちから嫌われていましたが、
その理由として、
ドラマでは単に、「ご老公が、倹約倹約とうるさいから」となっておりましたが
もっとドロドロした、いやらしい理由があったようです。


主要な登場人物のお一人である和宮様、
このお方のことは、学生の頃にマンガか何かで読んだ覚えがあるのと、
宝塚歌劇で、和宮と橋本実梁が主役の演目を(ビデオで)観たことがあり、
そこに「天璋院」も出ておられましたが
やはり作品によって、描かれ方というのはビミョウに違ってくるものですね。

たとえば、これまで見てきた中では、戦国時代のモノがわりに多かったですが、
淀君も何回も登場し、いろんな女優さんが演じられましたが、
やはりそのドラマによって、描かれ方は違うと思いました。


大河ドラマ「篤姫」や、↑の宝塚の演目(=「武蔵野の露と消ゆとも」)でも、
和宮と家茂は仲が良かった・・みたいに描かれていましたが、
この原作本がいちばん「そうでもなかった」ような・・・。


そんなこんなで、全部あげたらキリがありませんが、
ドラマは、原作本よりも
「かなりドラマチックに」、
「あまりドロドロした生々しい内容・エピソードは入れずに」作られていて、
「登場人物をかなり『清く正しく美しく』 」描かれていたように思いました。

まぁ、原作本の小説にしても、
どこまで史実に忠実なのか・・を言い出したらキリがなくなりますが・・。


とはいえ、このドラマの「原作本」であることは間違いなく、
ドラマを思い出す場面や、
『あ、この言葉はそのままセリフになってたなぁ』という場面もたくさんありました。


江戸城総攻めの直前の場面などは、
結果を知っているのに読んでいてハラハラドキドキしましたし・・。


天璋院(篤姫)も、和宮も、
政略結婚で、
若くして夫に先立たれたため短い結婚生活で、
夫に先立たれたあとは、嫁ぎ先が消滅してしまうかもしれないという危機にさらされ・・と
同じような立場にありながら、
でも江戸城に住んでいる間は、お互い、江戸風VS京風の争いに巻き込まれてしまい・・で
分かり合えず、
お互い波乱万丈で、幸薄い結婚生活だった・・という印象を持たれていますが、
ずっとあとになってお二人はようやくお互いのわだかまりもとけて、
打ち解けあって、よく行き来したようで、
「海舟語録」などによれば、「お二人は実際に仲が良かった」とのこと。
(ドラマでは、もうちょっとだけ早く分かりあえた感じになっていましたね)


篤姫は、自身の子どもはいませんが、
大政奉還のあと当主になられた家達さまの養育に没頭し、
縁者から慕われて穏やかな日々を過ごして亡くなられたそうで
そのあたりはドラマでもそのように・・。

「余生」は、読んでいてもホっとする内容でした・・。


物語の最終ページのあとに、
宮尾登美子さんの「書き終えて」という文章がありましたが、
その末尾にこのような内容が。

「いつも申しますが、歴史に女の実績をほとんど記していない日本の男社会の中で、
 女が如何に無視されていたか、ペンをおいて、いましみじみ考えています。」


ワタクシも読み終えて
「まさにそうかも」・・と同感です。


この本の「上」巻を読み終えた時点で、
「今年の目標」の1つ、
「毎月 本を2冊以上読む(新しい本のみカウント)」は達成♪

・・・まぁ、「2冊」じゃあ「ゆるい」ですけど(^^;
目標数だけ増やしても、
急いで読んでしまって頭に残らん・・ということもありましたので、
「読み終わったあと、ざっくり2度読み」する余裕も持たせた目標にしておりました。

さて来年はどうしようかしら・・・。


<本日のトレーニング>

オフ


2014-12-16 21:26  nice!(53)  コメント(6)  トラックバック(0) 

nice! 53

コメント 6

ポッポ

私、時代モノってまったく読まないんです。
大好きな宮部みゆき先生の江戸モノをちょっと...と思いつつも読んでみたところ、すごく面白かったので、食わず嫌いだと自覚しているんですけど...。
keroyonさんが紹介されていた本も、現代ものはすぐに取り寄せて読みはじめるんですが、時代モノはどうも先延ばしになってしまっています。
by ポッポ (2014-12-16 23:10) 

liang

あ、この原作は学生時代に読みました。
ドラマはだいぶ脚色されてるんですね。
「篤姫」ドラマ、イベントには何度か行きましたが
ドラマそのものは観てない~(~_~;) 大河ってどうしても苦手で。。。
keropさま、大河を観るにあたって「1作前から習慣づけ」って!!!(笑)
by liang (2014-12-17 06:31) 

よーちゃん

私も歴史ものは、全く読まないんですー。
当然、日本史の成績も悲惨(;^_^A
大河ドラマも背景を知ってたらもっと楽しめるかと
思いますが、これも続いたことなし。
日本人として、なんだかなー( ̄◇ ̄;)
by よーちゃん (2014-12-17 07:08) 

ハリネズミ

keroyonさんは読書の守備範囲も広いですね!
この作品は2分冊ですし、読み応えもありまくり?^^;
私には読破できそうにないかも・・・・。
そういえば大河ドラマ、最後に見たのが功名が辻でした。
当時、ダンナさんはドイツに外留中で、
毎週せっせと録画をしては月に1回の「慰安ボックス」なる
小包にて送ってあげてました。懐かしい~♪。
by ハリネズミ (2014-12-17 08:01) 

trendy3

僕は大阪の堺出身なので、黄金の日々が好きでした。
祖祖祖父は彦根藩士なので、花の生涯を再放送して
ほしいですね。
でもテープはもう残ってないのでしょうね。

by trendy3 (2014-12-17 10:11) 

keroyon

みなさま、ご訪問・コメント・niceをありがとうございました!

★ポッポさまへ
 そうなんですね。
 私はあまり意識したことなかったですが、母の影響で、山本周五郎さん、
 藤沢周平さんのものはよく読みましたので(母は司馬遼太郎さんは
 あまり・・)江戸時代や戦国時代のお話もわりと読みました。
 宝塚を観るようになってからは、演目の原作や関連の小説を
 読んだりする機会も・・。
 「あかねさす紫の花」「飛鳥夕映え」などのときに「額田王(井上靖さん)」
 なんかを読んだり・・。
 宝塚は世界各国、いろんな時代を扱いますので、いろいろな
 モノに触れる機会が増えてありがたいと思っています(^^)

★liangさまへ
 「篤姫」のドラマはだいぶ脚色されているようです。
 「篤姫」ドラマ、観られてないんですね!すばらしかったですよ~。
 私、録画をDVDにおとしましたが、何度見たことか(^^;
 「1作前から習慣づけ」(^^;
 内野さんの大河を1年見るために「練習」しとかなきゃって思いまして。
 やっぱり「事前準備」「イメトレ」するのは「性格」みたいです・・(^^;

★よーちゃんさまへ
 歴史もの、読まれないんですね~。
 以前、よーちゃんさまの記事で、藤沢周平さんの本でしたっけ、
 たくさんいただいて・・というのを拝見した気がするんですが
 「こういうの読まない」と書かれていて、私、「欲しい~」って
 思った記憶が(^^;
 私もあまり堅苦しいのは読んでいませんが、母の影響で、
 山本周五郎さん、藤沢周平さんのものはわりと読みました。
 司馬遼太郎さんのもちらほら。
 歴史モノの小説はどこまでが本当でどこが脚色か分からないところも
 ありますが、お話はおもしろいことが多くて好きです(^^)

★ハリネズミさまへ
 原作を読んだモノが映画化、ドラマ化・・は、物足りなさを感じることが
 多くて・・ですが、見たあとに原作本・・は、あとで振り返りながら
 違いをあれこれ楽しめて好きです(^^)
 上下2巻ならわりとすぐですよ~。
 「功名が辻」も原作を読みたいと思いつつまだ読めてないんですが、
 こちらは4巻なので、それも原因です・・(^^;
 「功名が辻」、ごらんになられてたんですね(^^)
 海外のダンナさまにも送ってあげてたんですか!すごい~。
 あれが最初の大河でしたが、これまで見た中でも上位に入る
 くらい好きです。

★trendy3さまへ
 堺ご出身ですか! 私は堺市民です(^^)
 「黄金の日々」、子どもの頃に親が見ていたのを覚えています。
 内容まではよく分かっていませんでしたが・・。
 先祖の方の由来のものなどはより興味がわきそうですね。
 昔の作品、よさそうなのも多いので、見てみたいです。
 映像は残ってないんでしょうか・・。
by keroyon (2014-12-17 23:55) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証: 下の画像に表示されている文字を入力してください。

 

このブログの更新情報が届きます

すでにブログをお持ちの方は[こちら]